ないとぅーさん(25才・東京都)
私が小学校四年生の頃体験した出来事です。夜の7時くらいだったと思います。
母が買い物に出て行ったので、妹と2人で留守番をしていました。晩御飯を食べ終えて、リビングで妹とくつろぎながらテレビを見ていました。テレビ側の壁には、ベランダに出れる大きなガラス窓があるのですが、なんとなく窓の外から違和感を感じました。ふと、外を見るとレースカーテン越しに外の景色が真っ赤染まっていました。
まるで外の世界が赤い光に包まれてしまったかのようでした!!
その時は、まだ、怖さを感じたと言うよりは、困惑していました。
部屋を見渡しても、妹を見ても、テレビをみても、反対側の窓から見た外の風景は時間通り暗く、どこを見ても何事もなく普通に見えました。でもテレビ側の窓から見る外の景色だけが、真っ赤に染まっていたのです。夕陽とかではなく、本当に真っ赤でした。
しばらくすると、ゆっくり、ゆっくりと窓側の空間全体も真っ赤に染まってきました。まるで窓側の壁と並行で平面状の赤い透明な壁が家全体を飲み込んで行くような感じでした。私は「どうしよう!近づいてきてる!」と、危機感と恐怖を感じ、妹に「見える!?見える!?」と、慌てて聞きました。小1の妹は恐怖で泣きながら私の元へ寄り添って来ました。赤い壁が迫り来る中、私は赤い壁に体が触れたら溶けると思い、逃げたかったのですが、部屋全体が赤い壁に覆われているので、逃げようが無かったのです。
そのまま赤い壁が私の体に触れそのままゆっくりと私の体を通過して行きました。自分の体を通り抜けた後、風景が元の色に戻り、後ろを振り返ると、赤い壁がそのまま反対側の壁までゆっくりと通り過ぎて行きました。それを見て、部屋が赤く浸食されていってるのではなく、透明で薄い赤いレーザーの壁が通り過ぎたのだと分かりました。
身体はなんともなく、幼いながら至った結論が、UFOが家の上空を赤いレーダーでスキャンしていたのではないかと、思いました。一瞬の出来事ではなく、かなりゆっくりでした。最近、妹にこの事実を確認してみましたが、妹も赤いものが迫ってきて二人で怖かったって事までは覚えていました。また、自分は忘れていましたが、妹の証言で、その後二人で、帰ってきた母親にその出来事を必死に説明したけれども、信じてもらえず軽くあしらわれたそうです(笑)。本当に不思議な体験でした。体が溶けなくてよかったです(笑)。